Notice of LP Gas Price Revision
ホルムズ海峡の封鎖にともなうガス原料価格の急騰を受け、
2026年5月検針分より料金を改定させていただきます。
WHAT IS HAPPENING
2026年2月28日、米国・イスラエルがイランへの共同軍事作戦を実施しました。 これに対しイランは報復として、ペルシャ湾とインド洋をつなぐ ホルムズ海峡の通航を事実上封鎖しました。
ホルムズ海峡は、世界で消費される原油の約2割、 そして中東産のLPガス・LNG(液化天然ガス)が通過する 「世界のエネルギーの大動脈」です。 それまで1日あたり約120隻が通航していたこの海峡は、 封鎖後わずか1週間で通航隻数が5隻にまで激減しました。
この封鎖により、サウジアラビア・カタール・クウェート・UAEなど 中東各国からの原油・LPガス・LNGの輸出がほぼ停止しています。 イラン産だけでなく、海峡を通るすべての国のエネルギー資源が出てこられない状態です。 その結果、世界中の国が中東以外の産地(米国等)に殺到し、 エネルギー価格が全面的に高騰しています。
TIMELINE
共同作戦によりイランの最高指導者が殺害され、中東全域で緊張が一気に高まりました。イランは報復としてホルムズ海峡の封鎖を宣言しました。
イラン革命防衛隊が商船への攻撃を実施。主要海運会社が同海域の運航を停止し、通航隻数は1日120隻から5隻に激減。150隻以上が海峡外に滞留しました。
サウジアラビア・カタール・クウェート等からの原油・LPガス・LNGの出荷が止まりました。世界のLPガス海上輸出の約30%がこの海峡を経由しており、影響は甚大です。原油価格は1バレル126ドルに急騰しました。
アジア向けLPガスの指標価格(AFEI)が封鎖前から53%上昇。各国が米国産LPガスに殺到し争奪戦に。日本向けスポット価格も大幅に上昇しました。
中東産の供給途絶と代替調達コストの増加により、当社の仕入れ価格も大幅に上昇。企業努力だけでは吸収が困難な水準に達しました。
WHAT IS LP GAS
LPガス(LPG)は「液化石油ガス」の略で、 プロパンやブタンを主な成分とするガスです。 原油を精製するときや天然ガスを採掘・処理するときに 一緒に得られる、いわば石油・天然ガスの「兄弟」のようなものです。
マイナス42度で液体になり、体積が気体の約250分の1になるため、 ボンベに詰めて運びやすいのが大きな特徴です。 都市ガスの配管が届かない地域でも使えるため、 全国約2,400万世帯で利用されています。
LPガスは独立した資源ではなく、原油や天然ガスと一緒に産出されるため、 原油・天然ガスの市場動向にそのまま影響を受けます。 今回のホルムズ海峡封鎖で中東産のエネルギー資源全体が出荷停止になったことで、 LPガスの価格も大きく上昇しています。
世帯数出典:日本LPガス協会 統計資料 2024年版
SUPPLY STRUCTURE
日本で使うLPガスの約85%は海外からの輸入に頼っています。
国内で作られる分(製油所での精製など)は約15%にすぎません。
かつてはサウジアラビア・カタール・UAEなどの中東諸国がほぼすべてを占めていましたが、 2010年以降の米国シェール革命により、米国からの輸入が急増しました。 2010年から2024年の間に米国産LPガスの供給量は約2.6倍に拡大しています。
それでも、世界のLPガス海上輸出の約30%(年間約4,420万トン)が ホルムズ海峡を経由しています。 LPガスは専用の大型運搬船(VLGC)で運ばれるため、 海峡が封鎖されるとこれらの船が出入りできなくなり、供給が一気に途絶えます。
現在、中東からのLPガスが届かなくなったため、 日本を含むアジア各国が米国産のLPガスに殺到している状態です。 しかし米国の輸出ターミナルにも容量の限界があり、 需要に対して供給が追いつかないことで価格がさらに上がっています。
LPガスは都市ガス(LNG)とは別の船で運ばれ、別の市場で取引されますが、 今回はホルムズ海峡を通るすべてのエネルギー資源が影響を受けており、 原油もLNGもLPガスも同時に価格が高騰しています。
海上輸出量出典:Argus Media(2025年実績ベース)、 シェール革命出典:資源エネルギー庁 エネルギー白書2023
PRICING MECHANISM
ご家庭に届くLPガスの料金は、国際的な指標価格をもとに、
いくつかの段階を経て決まります。
サウジアラビアの国営石油会社アラムコが、 毎月25日頃に翌月分の価格を発表します。 「CP」は Contract Price(契約価格)の略で、 アジア地域のLPガス取引の最も重要な基準です。
米国テキサス州モントベルビューでの LPガス取引価格です。 米国シェール革命以降、MBの価格がCPにも 影響を与えるようになりました。
CPの確認先:アストモスエネルギー、 ジャパンガスエナジー
中東・米国等で原油精製・天然ガス処理の過程でLPガスが生まれます
CP・MBの2つの指標が輸出価格の基準になります
CPに海上運賃・保険料を加えた「CIF価格」が日本への到着コストです
元売り会社が輸入・貯蔵し、地域の販売店に卸売りします
当社がボンベ配送・保安点検を含めてお届けします
つまり、ご家庭の料金は 「国際指標価格(CP・MB)」+「海上輸送・保険」+「国内流通コスト」+「配送・保安」 の 積み重ねで決まります。今回はホルムズ海峡封鎖により中東産LPガスの供給が途絶え、 国際指標価格が急騰したうえ、代替調達先の争奪による輸送コストの増加も重なっています。
LPガスの国際取引はすべて米ドル建てで行われます。 そのため、円安が進むと同じ量のガスを買うのにより多くの円が必要になります。 国際価格の上昇と円安が同時に起きると、仕入れコストは二重に膨らみます。
PRICE REVISION
5月頭の検針分から新料金が適用されます
具体的な改定額はお客さまごとに郵送にてご案内いたします
FAQ
2026年2月末のイラン情勢の急変により、 ホルムズ海峡が事実上封鎖され、 中東各国(サウジアラビア・カタール等)からの LPガスの輸出がほぼ停止しています。 世界のLPガス海上輸出の約30%がこの海峡を経由しており、 各国が米国産などの代替供給に殺到した結果、 国際価格が53%も上昇しました。 当社の仕入れ価格も大きく上がり、 企業努力だけでは吸収しきれない水準に達しています。
具体的な改定額はお客さまごとに郵送にてご案内いたします。 ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
2026年5月頭の検針分から新料金が適用されます。
ホルムズ海峡の通航が再開され、 中東からのLPガス供給が回復すれば、 国際価格は落ち着く方向に向かうと考えられます。 外交交渉の動きや為替動向を常に注視しており、 仕入れ価格が下がった場合には速やかに料金の引き下げを検討いたします。
都市ガス(LNG=液化天然ガス)とLPガスは原料も輸送方法も異なり、 価格のしくみが別々です。 都市ガスの供給エリアかどうか、ご使用量や設備の状況によっても変わりますので、 お気軽にご相談いただければ、お客さまにとって最適な方法を一緒に考えさせていただきます。
CONTACT
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スタッフが丁寧にご説明いたします。